会長あいさつ
日本獣医臨床病理学会は、平成7年2月、日本小動物臨床病理研究会の活動を引き継ぐ形で発足致しました。発足以来、年次大会を開催、また平成21年からは秋のシンポジウムを開催しております。
獣医臨床病理学は、検査診断学、病態検査学あるいは検査医学などとも呼ばれていますが、動物から得られた検査材料を用いて、病態、病状、障害の程度を把握し診断に導く、あるいは、治療効果や予後の判定に役立てる、など生体の情報を疾病の診断および治療に結びつけるための学問と言えます。
近年、分子生物学的診断が急速に発展し、遺伝性疾患、腫瘍、感染症などの診断に欠かせないツールとなっています。一部の腫瘍に関しては、分子標的療法と並行して研究が進められ、すでに臨床応用されているものもあります。日本獣医臨床病理学会発足以来、獣医臨床病理学の進歩には目覚ましいものがあり、研究と臨床の現場を繋ぐ場である当学会の役割の重要性を改めて認識する次第です。
本学会として大変嬉しいニュースがあります。米国で専門医教育を受け、米国獣医臨床病理学専門医(American College of Veterinary Clinical Pathology)の資格を取得した先生方が帰国し、日本国内での活動を開始しています。これまで年次大会と連動して技術講習会を中心に卒後教育に取り組んで参りましたが、これからは、米国専門医となられた先生方にご協力頂き、より充実した教育システムを構築して参りたいと考えております。
研究、臨床とそれぞれの活動の場は異なっても目指すは、「よりよい動物医療」であろうと思います。これからも「研究の成果を臨床に、そして臨床のニーズを研究に伝え、活かす」を念頭に学会活動を続けて参ります。会員各位の益々のご支援をお願い致します。
